2012年5月31日木曜日

恐怖の搬入準備


作品が家から出ないかと思いました。もしくは風に飛ばされて大破するかと。血迷ってデータだけでも残そうと作品を撮影してまうという…←無駄
「5階の外階段から1階まで作品をロープで吊るして下ろす計画」を実現するため、風がおさまるのを祈りつつ、ホーマックに20mロープを2本買いに出る。建具をくぐれるギリギリのサイズにしたのは、与えられた壁に窓をつくる、というイメージだったからしょうがない…ここは固い。小さくなんてできなかった…サイズは150号。さして大きくもない…要は制作場所の問題。
絵画の場合展の時の西田卓司君の作品って大きいよなぁ…アトリエ広いんだなぁ…間口も大きいのだなぁ…良いなぁ。

搬入以前の問題は以下
1・エレベーターにのらない。(想定内)
2・外階段をまわりきれない(想定外)  
  →測ったのに!! 何故か4階の外階段まわりだけ寸法が違う!
3・キャンバスがまさにヨットの帆の様に風を受け、大空に舞い上がる。
(想定外)→5階では微風さえ恐怖。落とせば大破で当たれば事件…。
4・最低3人、人手がなければ、危険すぎて決してできない。(想定外)
  →人手救援をお願いする。天使が来てくれる事に。感謝・・・。

キャンバスとロープを固く結び直し、旦那さんのお腹にロープを巻きつけ、無風の瞬間を狙ってじわじわと下におろす。私は各階でキャンバスを手繰り寄せ、飛ばない用に引きながら、手伝いに来てくれた天使と交互に階下へ階下へと慎重に作品を受け渡す。緊張・・・。地面にキャンバスがたどり着いた時、喜びと同時に、大粒の雨が一気に降り出す。慌てて作品を車庫に避難。トラックを頼んでいる搬入当日にやる作業では決してない。ナイス判断。無事に下におろせて嬉しい…涙にじむ。

メモ
①ここで描くなら130号まで。
②場所の要請が130号以上の時は現地でキャンバスを貼り直す事も一考。
③搬入の際の必要経路の全ての間口をシュミレーションして測る。

ともかく、無事搬入を終えた。樋泉さんの鮮やかな照明仕事で作品格上げしました。野又さんの搬入作業が異常な迫力…ピラミッドのごとく、延々とセメントパーツを積み上げていた。作業風景に圧倒されつつ、搬入後の作品に思いが高まる。展覧会は6月2日から。どうぞよろしくお願い致します。




2012年5月14日月曜日

展覧会告知




















-New Eyes 2012-

  となりのひと Art about our neighbor

会 期 2012年6月2日(土)~8月26日(日)
開館時間 10:00~17:00(入館は16:30まで)
本郷新記念札幌彫刻美術館
★7月13日(金)は20:00まで開館(入館は19:30)
休館日 月曜日※ただし7月16日(月)は開館し、7月17日(火)休館
観覧料 一般500(400)円、65歳以上400(320)円、高校・大学生300(250)円、中学生以下無料 
※( )内は10名以上の団体料金。
★6月30日(土)はサンクスデーにつき入館無料

 New Eyes(ニュー・アイズ)は、この北国から優れた作家が育つことを願っていた本郷新の思いを受け、当館が隔年で開催してきた「北の彫刻展」を継承する新シリーズ展です。本展では、彫刻・立体表現を中心に、我々をとりまく世界を見つめる作家たちの新鮮な目を、今日的テーマのもとに紹介します。
 第1回目のテーマは、「となりのひと」。私たちのとなりには、家族や友人、あるいは見知らぬ人がいます。すぐそばにいても、とらえがたく感じたり、離れていても、近くにいるような親しさを覚えたり―人と人との心的な距離は、物理的距離とは関係なく移ろっています。
 近年のソーシャルメディアの発達によって、その距離はますます盛んに伸び縮みしているようです。あるいはあの震災後、多くの人が傷ついた人々のことを思い、しかし彼らとの距離を測りかねてきたのではないでしょうか。
本展では、本郷新と北海道を拠点に活動する6人の作家による、他者との距離、他者へのまなざしについての作品を展覧します。私たちにとっての「となりのひと」に、あらためて思いを馳せる展覧会です。

【出品作家】
鴻上宏子 Hiroko Kogami
1967年夕張市生まれ、江別市在住。
石膏を素材に、深遠な存在感の漂う人体像を手がける。

小林麻美 Asami Kobayashi
1980年札幌市生まれ、札幌市在住。
日常風景に向き合い個人の知覚の絵画化に取り組む。
http://www.kobayashi-asami.com/

佐竹真紀 Maki Satake
1980年豊頃町生まれ、ケルン在住。
家族を題材に、「記録」と「記憶」の狭間を探究する写真アニメーションを制作。
http://www.makisatake.com/

冨田哲司 Tetsushi Tomita
1977年札幌市生まれ、札幌市在住。
写真、映像、立体など多様な手法により、社会批評的作品を制作。
http://www.tetsushitomita.com/art/
Zip Us Up Art Project 作品展示に使用する服を募集しています。

野又圭司 Keiji Nomata
1963年函館市生まれ、岩見沢市在住。
現代社会への批判的視点による精巧な作品を展開。

村山由布 Yu Murayama
1977年帯広市生まれ、鷹栖町在住。
人の心のありようを異形の姿で表現した彫刻作品を手がける。

本郷 新 Shin Hongo
1905年札幌市生まれ、1980年没。
力強い生命感に満ちた人体彫刻により、戦後日本の具象彫刻を牽引。

【関連事業】
●アーティストトーク「となりのひとの話」
出品作家が自作についてお話します。
日時 2012年6月16日(土)14:00~15:00
※予約不要、要展覧会観覧券
●サンクスデー
日頃美術館を訪れてくださっている皆様への感謝を込めて、
6月30日(土)は本館、記念館とも入館料が無料になります。
●ナイトミュージアム
20時まで開館延長。静かな夜の美術館でごゆっくりお過ごしください。
「カルチャーナイト」参加企画。
日時 2012年7月13日(金)午後5時~午後8時(入館は午後)
★同日18:30からは学芸員によるギャラリートークを実施。
本展および記念館の展示をご案内します(予約不要、要展覧会観覧券)。
●いちにちカフェ
美術館の中に小さなカフェが登場。
展覧会を観たあとは、ドリンクを片手におしゃべりを。
日時 2012年7月28日(土)11:00~16:30

現在、鋭意制作中です。
御高覧頂ければ幸いです。

となりのひとに想いを馳せる

「となりのひと」という展覧会に参加させて頂きます。
あとひと息で作品が 発ちあがってきそうな気配…しかしギリギリ感があります。
煮だった頭をどうにかしたい。考えメモをかき集めてまとめ・・・

「となりのひと」に自分の側面をみつけること、人が自分に投影すること。
少しとんで、「あなた」が「わたし」と入れ替わり得る、と思えることか。
「わたし」が「わたしたち」でも良い、と希望をもって思える、とか。
それでも深淵に触れた途端に「わたしでもあるあなた」に遠くまではじかれたりとか。
パンパンに張った半透明の境界面に迷いなく突進した顛末、
自分の体の表面全体ににジンジンと痺れが残る感じ。
その反発が妙に気持ちの良いことだったりするもの。
雨の日、ガラスに映る自分とその先にある世界を同時に突き刺すように感じ取ること。
この皮膜に飽きずに突進しては、外も自分だ、と再確認できる、とか思います。

気を取り直して、制作・・・の前に何もしていないご飯支度…。
展覧会の詳細は、また一段落のあとアップします。



2012年5月13日日曜日

絵画の場合最終章、500m美術館終了

500m美術館 ・ 絵画の場合最終章 終了致しました。
御高覧頂き、ありがとうございました。


絵画の場合で展示した80号と100号の作品は、今週いっぱい
れんがギャラリー旧鎌田志ちやさんに展示中です。
毎度のことながら、れんが壁での展示も気にいっています。
お近くまで御用がございましたら、是非お立ち寄りください。

GWは上富良野と美瑛へ。道中、恒例の湖散策。青い池。
北海道の大地の曲面は異常なほどなめらか。
あとの日々は 我が家、元アトリエ、2つの実家をひたすら片付け。
人も家も新陳代謝が必要…過去の作品の整理整頓、削除。
チェーンソー解体。
登別の祖母にアトリエを明け渡すため、片付けはカウントダウン。
週末ごとに通うもまだ未だ終わらず・・・。
ざくざくでる思い出のせいで、楽しい作業には違いないけど効率が悪い。