ギャラリー宮下で開催中の藤田真理さんの個展を観てきました。
DMをみて、すごく楽しみにしていた展覧会です。
ここ数年そうしているように、今回も、暗闇の中でみるインスタレーション。
闇に浮かび上がってきたのは空中に整列した菊の花でした。
白い植物の茎と葉が闇の中でぼんやりと区切られるように照らし出され、
闇に眼が慣れるに従って、茎の上下に広がる、根や、菊の花が目に入ってきます。
作品自体は、白色なので、光を受けても影の部分はやわらかなグレーのグラデーションなのですが、、
壁に照らし出された、菊の影は、みごとなまでにくっきりと黒いシルエットにかたどられていて、
影の方が実体よりも強い存在感をもっているのが、不思議な気持ちになりました。
空中に浮かぶ根は、ちょうど自分のふともものあたり浮かんでいて、
まるで、自分も腰から下を土の中に埋めているような気持ちになります。
真理さんの話を聞きながら、日本のことや、今いる場所のことに想いを馳せて、
その時、会場にいた3人が、それぞれの場所に根をのばしているような、
錯覚を覚え、独り、勝手な妄想を膨らませたのでした。
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